春=花粉というイメージをもっている方はどのくらいいるでしょうか。
せっかくの過ごしやすい季節が花粉一色の日々になってしまうのはもったいない気持ちになりますよね。どのように花粉対策をしたらよいか悩んでいる方はぜひこのコラムをご覧ください。
花粉の付着量・体内への侵入量を軽減する対策”についてはすでに実践されている方はいらっしゃるかもしれません。
そこで、このコラムでは”花粉そのものの働きを不活性化する対策”というこれまでになかった視点から、対策する時期、自宅での花粉対策を紹介していきます。
「昨年の〇〇倍」 花粉による影響は増えていく?
早めの花粉対策をする必要性
毎年、花粉飛散予測で「昨年の〇倍」という言葉をよく耳にしますが、実は地球温暖化により花粉飛散量が増加しているという研究が発表されています。
(引用)”<26年間にわたって花粉飛散データと気象データを分析した国際研究チームは、「気候変動に伴う二酸化炭素の増加や気温上昇は、花粉症を重症化させ、長引かせる要因となりうる」と警告している>”
なお、日本でもメジャーなスギ花粉に関しては、戦後に植林されたスギがちょうど開花適齢期を迎えていることなど、他にもさまざまな要因があるようです。
(引用)”日本では、1960年代からわずか40年間で花粉症(特にスギ花粉症)が激増しました。”
スギ花粉については、日本の国土の12%はスギ林が占めているということから、今後ますます花粉の飛散量が増えていくことが予想されます。(出所元:林野庁「スギ・ヒノキ林に関するデータ」)
そういった理由もあり、まだ寒い冬の時期ですが早めの花粉対策をオススメします。
花粉によって引き起こされる代表的な症状
長い間、大量に花粉を摂取し続けることでさまざまな症状が出る可能性があります。代表的な症状を簡単に紹介していきます。なお、症状については個人差もあるため、疑わしいと思ったら自己判断はせず、病院で診察を受けましょう。
くしゃみ
外から入った異物を外に出そうとする防御反応です。連続して出ることもあります。
鼻づまり
鼻の神経や血管を刺激、炎症を起こし腫れることで発生します。
鼻水
花粉により分泌が高まると、鼻から垂れたり、のどに流れたりします。特徴は透明で水様性です。
また、2005年には症状の程度、病型によって花粉症を無症状、軽症、中等症、重症、最重症に分類したガイドラインが作成されています。詳細をご覧になりたい方は下記リンクより一読ください。
花粉の時期はいつから?
花粉は年中飛んでいる
実は、花粉は一年中飛散しています。しかし、植物の花粉の種類や地域によってピークはそれぞれ異なります。また、花粉の飛散ピーク時に対策をしても、すでに肌の表面や洋服、室内に付着・浮遊しており、そうすると、体内への侵入量を軽減することは難しいでしょう。体内へ花粉が侵入しやすい状況を作らないためにも、飛散量を知っておくことは大切です。
まず、花粉飛散予測を確認しましょう。定期的に発表されているため、「花粉飛散予測」で検索するとすぐに見つかります。お住まいの地域の花粉飛散時期が近づいてきたら早めの対策をしましょう。
春の花粉とピーク時期
春の代表的な花粉は、スギとヒノキです。日本の森林のうち4割が人工林で、そのうちの7割をスギとヒノキが占めています。スギやヒノキの花粉は毎年6月ごろから作られ、そのときの日照時間が長く、気温が高いと翌年の花粉飛散数が増える傾向にあります。3月~4月に同時にピークを迎えていますのでこの時期は特に対策をすることが重要です。
飛散傾向を下の表にまとめてみましたので参考にしてください。
秋の花粉とピーク時期
秋の代表的な花粉は、ブタクサとヨモギです。草木花粉と呼ばれ、日本中市街地や公園など数多く生息しています。そのため、直接接触する機会が多くあります。(出所元:アレジオン「春だけではなかった!知っておきたい秋の花粉症)ブタクサのほうがややピークが長めですが、9月に同時にピークとなるため対策はしておきたいところ。
飛散傾向を下の表にまとめてみましたので参考にしてください。
花粉の飛散に注意すべき気象条件
花粉が飛散しやすい天候がある
同じ時期でも、花粉の飛散量が変わることをご存知でしょうか。花粉が多く飛散するときは、樹木や草木が種を残すために遠くまで花粉を飛ばせるときです。以下の3つの条件がありますがそれぞれの条件が重なるときはさらに飛散量は増えやすくなります。(出所元:環境省「花粉症マニュアル2019年改訂マニュアル」)
- 晴れて、気温が高い日
- 空気が乾燥して、風が強い日
- 雨上がりの翌日や気温の高い日が2~3日続いたあと
花粉が飛散しやすい時間帯
その日の気象条件や季節によって変わりますが、一般的には花粉の飛散が多いのは、お昼前後(13時ごろ)と日没後(18時ごろ)です。スギ林から飛散した花粉がお昼前後に都市部に到着するためと、上空に舞った花粉が日没後に地上に落下してくるためと考えられています。
今からできる花粉対策
ここまで、花粉対策の必要性や飛散しやすい条件についてご紹介しました。
ここからは花粉対策についてご紹介していきます。花粉対策のポイントは、冒頭に紹介した”花粉の付着量・体内への侵入量を軽減すること”です。
花粉が付着・侵入する場面を下記のシーン別で効果的な対策をまとめました。
- 外出時の侵入・付着
- 帰宅時の家への流入
- 窓の開閉に伴う流入
※対策に利用できるアイテムも記載していますが、あくまでアイテムの紹介であり、効果を保証するものではありません。どのアイテムもきちんと安全性や効果について実証実験を行っているか、成分や濃度、用途、保存性などの情報を購入前に確認するようにしてください。
体内への花粉の侵入量を軽減する対策
①外出時にできる花粉対策
マスクを着用する
マスクを着用することで、吸い込む花粉を約15%~60%に軽減する効果が期待できます。衛生的に使い捨てタイプのものがおススメです。
マスクを選ぶうえでの注意点は、顔とマスクの間に隙間があると効果が低下してしまうため、顔に合ったサイズのものを選ぶようにしましょう。
また、マスクの内側にガーゼを当てることで、どんなタイプのマスクでも99%以上の花粉除去率を示した結果も発表されています。(出所元:環境省「花粉症マニュアル2019年改訂マニュアル」)
眼鏡をかける
目から侵入する花粉を軽減する効果が期待できます。花粉の防御カバーのついたものも販売されています。
長時間着用する場合もあるため、サイズやかけ心地なども考慮して選ぶようにしましょう。ふだんコンタクトを装着されている方も、目に刺激を与える可能性があるため、飛散ピーク時期だけでも眼鏡に変えることがオススメです。
②帰宅時にできる花粉対策
手洗い・うがい・洗顔をする
体内へ侵入する花粉の主な入り口は、目・鼻・のどです。
手洗いやうがい、顔を洗うことにより、体内に侵入しかけている花粉を除去することができます。手は、そのままでいると花粉が付着したまま目や鼻などのさまざまな体の部位に触れ、侵入させてしまう可能性がありますので、手洗いをすることは花粉の侵入を軽減する対策として大切です。
花粉の付着量を軽減する対策
①外出時にできる花粉対策
花粉が付きにくい服装(生地)を選ぶ
服の繊維によって、花粉の付着しやすさが異なります。花粉が付きやすい生地の順番に並べてみましたので、参考にしてみてください。
ただし、同じ繊維でも織り方や使用用途によって付着の程度が異なる場合があるため、綿だからまったく付着しないということではないので注意しましょう。(出所元:環境省「花粉症マニュアル2019年改訂マニュアル」)
外出前に静電気防止スプレーを使用する
衣服がこすれ、静電気が発生することで花粉が付着しやすくなります。そのため、外出前に静電気防止スプレーを衣服に吹きかけておくことで付着量軽減の期待ができます。
外出前に花粉スプレーを使用する
髪や肌への花粉の付着をブロックするスプレーが数多く販売されています。こういったものを使用して、衣服だけでなく直接付着することを防ぐことも大切です。また、ヒトのカラダで付着しやすいのは、頭、顔、手といった露出部分ですので、スプレーなどと併せて、帽子や手袋を身に着けることで付着量を減らすことが可能です。
②帰宅後にできる花粉対策
家に入る前に洋服に付着した花粉を落とす
実は衣服についた花粉を手ではらうと、花粉が舞い上がり、逆に吸い込んでしまう可能性があります。ですので、濡れた布で拭き取るなどして花粉を舞い上げない工夫をしましょう。また、衣服用の粘着テープを活用することでも花粉を落とすことができます。(出所元:Lidea「衣類への「花粉の付着」を防ぐ3つのポイント」)
なお、手の届きやすい肩や胸だけでなく、図のような静電気が発生しやすい部分を重点的に行うようにしましょう。
洗濯物は室内干しにする
濡れた衣服は乾いたものに比べ、花粉の付着量が多くなります。そのため、花粉の飛散量がピークな期間や時間帯に洗濯物を干す場合にはなるべく部屋干しをするようにしましょう。
しかし、部屋干しにすると独特な部屋干し臭が気になるという方もいますよね。ニオイ対策についてはこちらの記事で紹介していますので、是非ご覧ください。
花粉が多いときはきちんと窓を閉める
まずは室内へ侵入させないことが大切です。とはいえ、全く換気をしないというのも室内に汚れた空気が溜まってしまいますので工夫しながらの換気を行いましょう。
環境省が行った実験では、花粉のピーク時に3LDKのマンションで1時間換気したところ、約1000万個もの花粉が流入しますが、レースカーテンをして、窓を10cm程度だけ開けるようにすることで室内に流入する花粉をおよそ4分の1に減らせるという結果になりました。(出所元:環境省「花粉症マニュアル2019年改訂マニュアル」)
換気後には、レースカーテンや窓近くの床に花粉が付着していますので、カーテンの洗濯や床の掃除を定期的に行うようにしましょう。
室内に入りこんだ花粉対策
最後に、室内に侵入してしまった花粉の対策方法もご紹介します。
掃除をこまめにする
室内へ流入してしまった花粉を取り除くには、こまめな掃除が必要です。掃除というと掃除機をイメージしやすいですが、掃除機をかけると花粉が部屋中に舞い上がり、空気中に浮遊してしまいます。そして掃除機をかけ終わったあとに床に落ちてきてしまいます。
先ほど、水に濡れた衣類は花粉が付着しやすいと紹介しました。
この性質を応用し、掃除をする際には加湿器である程度湿度を上げた状態で、拭き掃除から始めるのがオススメです。湿度を上げることで花粉の重みが増し、床に落ちやすくなります。そこを拭き取ることで掃除の効果がより高まります。
なお、使い捨てタイプのシートや布を利用し、掃除のたびに新しいものを利用することがオススメです。
空気清浄機を使用する
基本的に空気清浄機は、空気中の花粉、ウイルス菌や塵、ホコリをフィルターに吸着させることで、きれいな空気を排出するというしくみです。そして、空気を循環させることで、フィルターに通す回数が増えると効果が上がってきます。そのため、空気清浄機を使用する場合には、しくみを理解したうえで使用することで効果が期待できます。
空気清浄機の効果的な使い方
- エアコンや扇風機などと併用して利用することで空気を循環させる
- 加湿をし、床に花粉が落ちやすくなった状態で使用する
- 花粉の侵入口となりやすい玄関に配置する
- 落ちている花粉に対してアプローチするには床に直置きする
空気清浄機に扇風機や加湿効果がついている商品も出ているので、上記のポイントを参考にしてみてください。
花粉対策グッズを活用する
現在、様々な花粉対策グッズが販売されていますので、日々の対策に加えて活用することで辛い花粉シーズンを乗り切りましょう。
ただし、花粉対策グッズを使用することで花粉を100%除去できるものではありません。今回は、第三者機関による花粉の実証実験を行っているアイテムをご紹介します。
さまざまなシーンに使える花粉対策グッズ
i-cloco(イークロコ)で花粉の「不活性化」
i-cloco(イークロコ)は生活に潜むウイルスや菌を99%除菌し、さらに安全性の実証実験も行っている除菌スプレーです。
雑誌ananやひよこクラブでも掲載される等、注目されてきています。
i-cloco(イークロコ)がなぜ花粉対策に効果的なのか、それは「スギ花粉やダニの死骸などのアレルゲンに対して、99.4%以上の不活性化」を確認しているからです。
いわゆる花粉症といわれる症状は、アレルギーの一種です。アレルゲンとは、アレルギーの原因となる物質のことをいいます。
(引用)免疫の働きが、現代文明による環境やライフサイクルの変化によって異常を起こし、くしゃみ、発疹、呼吸困難などの症状を起こしてしまう状態が「アレルギー」です。
つまり、花粉自体がさまざまな症状を引き起こすわけではなく、花粉を排除しようとした過剰なカラダの反応の結果がさまざまな症状につながるのです。
そこで、花粉を酸化し不活性化させる(活動できない状態にする)ことで、カラダの過剰な反応が起きにくくなるというアプローチ方法です。
i-cloco(イークロコ)は安定型次亜塩素酸ナトリウムという成分を採用することで、花粉の不活性化を実現しています。
また、金属の腐食や漂白の心配もないため、衣服やカバンにも使用できるのも大きなメリットです。さらに、安全性の実証実験を行っているため、ペットや赤ちゃんがいても使用できます。
安定型次亜塩酸ナトリウムの詳細を知りたい方は下記のリンクよりご覧ください。
→安定型次亜塩素酸ナトリウムの効果は?安全性や使い方について
イークロコが使用できる花粉対策
帰宅時にできる対策
・マスクに吹きかけ、付着した花粉の不活性化(ウイルスや菌の除菌もできるので衛生的です)
窓の開閉時の対策
・カーテンや窓へ
・どうしても外干しになってしまう洗濯物や布団に
室内に入りこんだ花粉対策
・床・棚・窓の掃除でスプレー後拭き取る
・空気清浄機や加湿器内部の掃除(空間除菌も可能)
マスクや眼鏡などの外出中の対策と併用して行うことで、より花粉対策を充実させることができます。
「i-cloco(イークロコ)」をより詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
→「i-cloco」を販売しているナノクロシステムのブランドサイトはこちら
まとめ
今回は花粉に着目しながら、さまざまな対策についてご紹介しました。花粉対策を今からしっかり行うことで、今後もお花見や紅葉などのイベントを快適に楽しむことができたらうれしいですよね。できそうなものからひとつずつ、日々の暮らしの中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
(参考文献)
- 環境省「花粉症マニュアル2019年改定」https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/2019_full.pdf
- 林野庁「スギ・ヒノキ林に関するデータ」(https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/data.html)
- アレジオン「春だけではなかった!知っておきたい秋の花粉症(https://www.ssp.co.jp/alesion/hayfever/autumn/)
- Lidea「衣類への「花粉の付着」を防ぐ3つのポイント」(https://lidea.today/articles/172)
- 国立成育医療研究センター「アレルギーについて」(https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/about_allergy.html)
- NEWSWEEK日本版「気候変動によって花粉症が重症化し、長引く傾向にある、との研究結果」(https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/05/post-12202.php)
- 花粉症ナビ「花粉の飛散量と症状の関係」(https://www.kyowakirin.co.jp/kahun/about/relationship.html)