目には見えないウイルス・菌・カビなどの対策として、除菌が一般的になってきました。さまざまな除菌アイテム販売されていますが、ご利用になっている製品の除菌成分が一体どんなものなのか、ご存じでしょうか。
このコラムでは、除菌アイテムによく使用されている成分の一つである二酸化塩素について詳しく紹介していきます。
そもそも二酸化塩素ってなに?
二酸化塩素とは
二酸化塩素とは、除菌成分のひとつです。塩素の刺激臭を有し、常温ではオレンジ色~黄色で空気より重い気体(ガス)として存在します。
二酸化塩素(分子式:CLO2)は、強い酸化力をもち、食材の洗浄殺菌、工場冷却水の水処理浄水場、プール、食品工場などでウイルス、菌の殺菌剤として世界中で広く使われています。
また、近年アメリカで発生した炭疽菌のバイオテロの際には、建物の除染に用いられるなど、その能力は高く評価されています。
二酸化塩素の安全性
二酸化塩素は、効果と安全性を両立する物質として、世界的にも認められています。
以下に、日本での主な使用用途と、二酸化塩素が認可を受けている世界的な機関についてまとめました。
世界的に、使用できる範囲と安全な基準というのが明確にされている成分だということがわかります。
しかし、日本において、除菌用品でも多く使用する、二酸化塩素ガスの環境中での濃度基準値は、設けられておりません。(2021年2月1日現在)
米国職業安全衛生局(OSHA)にて、二酸化塩素ガスの職業性暴露の基準値として、8 時間加重平均値(TWA、大多数の労働者がその濃度に1日8時間、1週40時間曝露されても健康に悪影響を受けないとされる濃度)が0.1ppmと定められていることから、この値が参考にされることが多いようです。
そのため、二酸化塩素ガスを用いた除菌製品を選ぶ際の情報として、「濃度0.1ppm」という言葉は覚えておくことがオススメです。製品の選び方については後述します。
二酸化塩素の効果は?
ウイルスの構造について
ウイルスは表面構造から「エンベロープウイルス」と「ノンエンベロープウイルス」の2つに分けられます。「エンベロープ」とは「タンパク質からなる二重の膜」のことです。
二酸化塩素での除菌のしくみ
エンベロープウイルス、ノンエンベロープウイルスどちらにも有効性をもつ二酸化塩素の除菌のしくみについて紹介していきます。
その上で原子について少し触れていきますが、化学式など苦手な方は最後にまとめていますのでそちらをご覧ください。
まず、原子とは物質を構成する際に基本となる粒子です。原子は、原子核が中心にあり、その周りに電子がまわっています。
そして、いくつかの原子が結びついて一つのまとまりになったものが分子です。そのうち、フリーラジカルと呼ばれる分子があり、二酸化塩素もそのひとつです。フリーラジカルとは何でしょうか。厚生労働省のe-ヘルスネットより抜粋しています。
通常、分子の中の電子は2つが対をなして安定して存在していますが、その電子が対をなさず、ひとつだけ離れて存在することがあります。このような対をなしていない電子(不対電子)を持つ原子や分子をフリーラジカルと呼びます
フリーラジカルは、不対電子をもっていることで不安定な状態です。そのため、他の物質と反応しやすいという特徴をもっています。この特徴こそ、二酸化塩素での除菌に大きく関係しているのです。
ウイルス・菌・カビも物質であり、電子をもっています。二酸化塩素はそれらの物質から電子を奪おうとします。
電子を奪うときに酸化作用が発生し、ウイルス・細菌などのたんぱく質を変化させます。この変化により、ウイルス・菌などの構造にダメージが与えられ、機能が低下すると考えられています。
最後に、二酸化塩素の除菌のしくみを簡単にまとめました。
- 空気中に浮遊するウィルス、菌、カビ、ニオイ
- 二酸化塩素分子が浮遊している物質へ積極的にアタック
- ターゲットとなった物質から電子を奪う(酸化作用)
- 浮遊していたウィルス、菌、カビ、ニオイは、酸化作用により機能低下
引用元:日本二酸化塩素工業会「二酸化塩素とは」
厚生労働省「e-ヘルスネット〔情報提供〕フリーラジカル」
「エア・アンチウイルス」を販売しているナノクロシステムは、その効果を可視化するための実験を行っています。二酸化塩素はパンに生えるカビを防ぐことができるのか?という実験です。結果が気になる方は以下よりご覧ください。
→「カビ発生の実験、やってみた!」はこちらへ
二酸化塩素のデメリット
除菌効果が高く、安全性も認められている二酸化塩素ですが、デメリットもあります。
- 塩素に似た刺激臭がある
- 濃度が濃いと、金属への腐食作用がある
- 人体への使用ができない
医薬品・医薬部外品として認定は受けている製品がありませんので、人体への使用はできません。(2021年1月21日現在)
手指など人体に用いる場合は、品質・有効性・人体への安全性が確認された「医薬品・医薬部外品」(「医薬品」「医薬部外品」との表示のあるもの)を使用してください。
信頼できる企業は、性能試験とともに人体への影響というものがないかどうかの検査も行っています。ただし、医薬品・医薬部外品でないものに関しては人体への使用は行わないでください。
二酸化塩素製品の選び方は?
厚生労働省は、目的に合ったものを正しく選びましょうと発表しています。
「現在、「消毒」や「除菌」の効果をうたうさまざまな製品が出回っていますが、目的にあった製品を、正しく選び、正しい方法で使用しましょう。(省略)また、どの消毒剤・除菌剤を購入する場合でも、使用方法、有効成分、濃度、使用期限などを確認し、情報が不十分な場合には使用を控えましょう。」
例えば、手指などへの人体への使用が目的の場合には、医薬品・医薬部外品の表記があるものを購入しましょう。
二酸化塩素を使用した除菌成分の場合、日本において環境中の濃度基準は設けられていないとご紹介しました。代わりに目安とされているのが、濃度基準「0.1ppm」です。(2021年2月1日現在)
この目安を覚えておいて、購入を検討している製品の濃度と比較をすることで安全性を確認しましょう。また、濃度の表示がホームページなどに記載がされているか確認することで、情報開示をしている企業かも見ることができますね。
成分には、濃度などにより、ふさわしい目的や適切な使用方法、有効な使用期限などが決められています。そして、その効果や安全性を消費者に正しく伝わる表現方法にするための法律(景品表示法)もあります。
しかし、残念なことに一部の企業が正しい情報開示をしていなかったことが、除菌商品全体の安全性を疑問視する声につながっているのだと考えます。
除菌製品を選ぶうえで、最も大切なポイントは「その製品は、信用できる会社のものか」というところです。使用方法、有効成分、濃度、期限、実証実験のデータなどの情報をきちんと開示しているかどうかを見極めて購入しましょう。
二酸化塩素を使用したオススメの除菌製品は?
ナノクロ「エア・アンチウイルス」シリーズとは
繰り返しになりますが、ここまでの効果、使用シーンなどは、ナノクロシステムが販売している二酸化塩素を使用している空間除菌製品「エア・アンチウイルス」から紹介してきました。
この商品をオススメする最大のポイントは効果・安全性を実証する実績です。
日本全国の700以上の医療施設、500以上の調剤薬局で採用されているのです。また、医療機関だけでなくさまざまな企業や海外での販売実績ももっています。
エア・アンチウイルスは、その効果においてもきちんと情報開示をしています。第三者機関での実証実験の結果が以下の表です。
【実証機関】北里環境科学センター
【出典元】(社)日本二酸化塩素工業会
※試験は特定の条件の環境下で行われています。全ての生活環境で同じ効果を保証するものではありません。
また、子どもや高齢の方の使用やペットがいても安心して使えるよう、安全性に関してもチカラを尽くしています。
1つ目は、成分の安全性です。
エア・アンチウイルスの二酸化塩素濃度は、室内濃度指針値(社団法人日本二酸化塩素工業会自主基準値) 0.01ppm前後です。これはWHO(世界保健機関)の安全確認報告による0.1ppmよりもさらに10倍の安全幅となっており、一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響を受けないであろうと判断される値です。
2つ目は、商品のつくりです。
除菌剤を包む布には高品質不織布を採用しています。不織布には水に強い特徴があるため、雨が降ったり、子どもが舐めたりしても濡れることで破れて中身が出てしまう可能性が減ります。
また、首から下げるタイプの危険性である首を絞めてしまう可能性を考慮し、ネックストラップに安全パーツがついています。一定以上の強さで引っ張ることで外れる仕様になっているので、万が一の事態にも安心できるつくりになっています。
エア・アンチウイルスを使用する上での注意点
エア・アンチウイルスを使用する上での2つの注意点を紹介します。
まず、エア・アンチウイルスをポケットの中に入れたり、バッグの中に入れたりすると、二酸化塩素分子が空気中に放出されない可能性があります。何かにしまったりせずに首から下げて使用してください。
次に、屋外や風通しがよい場所では、除菌してくれる二酸化塩素ガスも一緒に風に流されてしまうため、効果が期待できません。屋内でご使用ください。
それでは、最後にオススメの使用シーンの例を挙げますので参考にしてください。
エア・アンチウイルスを効果的に使用できるシーン
一般的な言葉になった三密、いわゆる『密閉』『密集』『密接』という3つの条件が重なることでより感染リスクは高まるとしています。そういった場所に長時間滞在するときなどに利用するのがオススメです。
ただし、エア・アンチウイルスを使用するときも、通常の感染症対策である「手洗い」「手指消毒」「マスク着用」は並行して行うようにしましょう。
具体的な使用例
- 自宅
- オフィス
- 学校
- 通勤時
- 屋内施設
- 屋内イベント
なお、外出時にも利用できる携帯タイプと室内で使用ができる置き型タイプとが販売されています。気になる方は以下よりご覧ください。
【携帯タイプ】
首から下げて持ち運べる仕様です。シンプルで、私服やスーツにも合わせやすい見た目になっています。
→「エア・アンチウイルス」を販売しているナノクロシステムのブランドサイトはこちら
【置き型タイプ】
置き型タイプは使用場所に合わせて3WAYの使い方ができる仕様です。
- 平置きタイプ:子どもやペットがいる場所で、手が届かない棚の上と天井の間の隙間などの高い場所に置く等
- 引っ掛けタイプ:ドアノブやクローゼット等
- 卓上タイプ:玄関、寝室等
→「エア・アンチウイルス 置き型」を販売しているナノクロシステムのブランドサイトはこちら
→「エア・アンチウイルス 置き型」のAmazonページはこちら
まとめ
二酸化塩素について紹介していきました。
世界的に効果や安全性が認められ、さまざまな分野で活躍する成分です。
どんな商品を購入するときも同じですが、大切なのは、きちんと情報を開示している信用できる企業から商品を購入すること。
日々の暮らしをより安心して過ごせるように、除菌を生活に取り入れてみませんか。