4月はこれまでと環境が変わり、心機一転、新しい生活が始まる方も多い季節です。
その中でも、幼稚園や保育園に入園を迎える子どもたちは、はじめての集団生活が待っていますね。集団生活だからこそ、これまでとは異なり感染症リスクも高まりますので体調管理などもより気をつけなければなりません。送り出すご両親にとっても期待や喜びだけでなく、そういった不安もきっとあるかと思います。
このコラムでは、はじめての集団生活を迎える子どもを守るためにできることをまとめています。安心して送り出せるように、ぜひ一読ください。
子どもと感染症
子どもの免疫力
ヒトには外部の異物から身を守る力、免疫力があります。
日常生活ではあらゆる場所にさまざまな微生物や菌、ウイルスが存在していますが、免疫力が機能していることで、体内に外敵が侵入しても排除するように働きます。
(引用元:乳酸菌B240研究所「免疫の仕組み」)
子どもの免疫機能がもっとも高まるのは20代です。幼稚園や保育園に通う子どもたちの免疫機能はまだ発達途中の段階にいます。
(引用元:サントリー健康情報レポート「20代をピークに滴下する免疫力!」)
この時期の子どものカラダは急激に成長します。
しかし、成長途中の子どもたちは大人に比べて免疫力が低く、感染症にかかりやすい状態です。また、感染してしまうと病状が急に進行・悪化したり、長引いたりしやすいことも子どもの病気の特徴といえます。
それでは、幼児期までの子どもがかかりやすい感染症にはどのようなものがあるのでしょうか。以下の表にまとめました。
引用元:大正製薬「子どもの病気の特徴」
こうしてみると、思ったよりも病気の数が多い、できるかぎり子どもにとって清潔な環境をつくったほうがよいのではないかと不安を感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
しかし、近年の研究では子どもを極端に清潔な環境で育てることは、本来育っていくはずの免疫機能に影響を及ぼす可能性があるという声も取り上げられています。
(引用元:キレイライフ+プラス「病気に強い体になる 免疫力を高める日々の習慣」)
最近の状況では感染症から身を守ることも優先されますが、わたしたちには免疫力があることも理解しながら子どもの安心のためにできることをしていきたいですね。
集団生活(幼稚園・保育園)による感染症リスク
幼稚園や保育園では、子どもたちは生まれてからはじめて長時間、そして大人数での集団生活を送ることになります。
集団生活は、それまでの家庭での生活に比べてどのような感染症リスクがあるのでしょうか。
■集団生活における主な感染リスク
- 初めての場所に通うストレスによる免疫力の低下
- 他の感染症にかかっている子どもとの接触
- 共用の物を使う機会の増加
- 密集する機会の増加
このように、様々な感染リスクはありますが、子どもたちはこれから学校など、集団生活の中で過ごしながら成長していきます。その中で、菌やウイルスに触れつつも元気に健やかに過ごすためには、日常での予防や対策が欠かせません。
日常生活でできる子どもの感染症対策
まずは免疫力を高めることが大事
病気にかかりにくくなるには免疫力を高めることと聞きますが、具体的に免疫力を高める方法をご存知でしょうか。子どもの仕事は「よく遊び、よく食べ、よく寝る」ことだという言葉のとおり、この3つがしっかりできると免疫力を高めることにもつながります。
「よく遊ぶ」免疫力は体力向上から
よく遊ぶことは免疫力を高める上で大切な要素の一つです。
太陽の光を浴びることで、免疫バランスを整えてくれるビタミンDが生成されます。外で遊ぶことで細菌やウイルスに触れることが、免疫力を高めることにつながります。
(引用元:miku「病気に強い体になる 免疫力を高める日々の習慣」)
実は、昭和60年ごろから子どもの体力は低下傾向にあります。文部科学省は体力を向上させることは、生活習慣病の予防やストレスへの対抗力を身につけることになるため、よく遊ぶことの重要性を伝えています。
(引用)
子どもの体力の低下は、将来的に国民全体の体力の低下につながり、生活習慣病の増加やストレスに対する抵抗力の低下など健康に不安を抱える人々が増え、ひいては社会全体の活力が失われる事態が危惧されています。
(引用元:文部科学省「子どもの発達段階に応じた体力向上プログラム」)
ステイホームでは特に運動不足を感じている子どもも多くいるかもしれません。日本スポーツ協会では子どもたちが楽しみながら積極的にからだを動かすための「アクティブチャイルドプログラム」を行っています。さまざまな遊び方も載っているので、気になる方はご覧ください。
→日本スポーツ協会「アクティブチャイルドプログラム」へ
「よく食べる」バランスのとれた栄養がカラダをつくる
ヒトは免疫力細胞の7割が「腸」にあります。そのため、「腸」の働きを整えていくことが子どもにとっても大切です。腸内環境を整えてくれるものを以下にまとめてみましたので参考にしてください。
【発酵食品】
- 食材:納豆、ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け、麹、チーズ
- 飲み物:甘酒、乳酸菌飲料
【食物繊維を多く含む食品】
野菜類(ごぼう、にんじん、芽キャベツ、おくら、ブロッコリー、ほうれん草など)、果物、きのこ類、豆類、海藻、こんにゃくなど
(引用元:いこーよ「風邪や病気を予防! 子供の免疫力がアップする方法&食事&食材」)
また、家庭の食事がインスタント食品やレトルト食品に偏ってしまうと、摂取できる栄養にバラつきが出てしまうためオススメできません。
栄養素をバランス良く摂取できやすくなるのが、昔ながらの「一汁三菜」。日本人の健康を支えてきた食事のスタイルです。
毎日、一汁三菜を行うことは難しいかもしれません。それでも一汁一菜や一汁二菜などを意識して作ることで、バランスの良い栄養を摂取することにつながります。
(引用元:農林水産省「和食育」)
「よく寝る」休息でパワーアップ
睡眠にはカラダを休息させるという働きがあることは広く知られています。特に乳幼児の子どもには休息だけではなく、以下の働きがあることがわかっています。
- カラダの休息
- 脳の休息やメンテナンス
- 免疫力の向上
しかし、日本小児健康協会の調査によると「夜10時以降に就寝する子ども」の割合は、既に1歳6ヵ月で55%と半数を超え、4歳、5-6歳で約40%になるものの、子どもの生活時間の夜型化しているようです。また、その割合は年々増加の傾向にあるとのこと。以下は平均睡眠時間をまとめた表です。
なお、日本小児健康協会は必要な睡眠時間は個人差があり、一概に示すことはできないとも伝えています。しかし、規則正しい生活をして適切な睡眠をとることは発育発達や健康の維持促進において極めて重要であるとの見解を示しています。
睡眠は大切であり、現代の子どもが睡眠不足になりやすいことがわかりました。それでは、子どもがよく寝るために必要なことは何でしょうか。以下の3つのポイントにまとめました。
- 親も一緒に生活習慣を改める
- 早起きを習慣化する
- 日中に適度な運動をする
(引用元:日本小児保健協会「子どもの睡眠に関する提言」)
(引用元:厚生労働省e-ヘルスネット「子どもの睡眠」)
わたしたち大人にとっても睡眠は大切なものです。質のよい睡眠をとれるように、子どもと一緒にぜひ実践してみましょう。
感染予防の習慣を身につける
手洗いうがいの習慣化
ウイルスや菌が体内に侵入する主な経路としては、「飛沫感染」と「接触感染」が挙げられます。
「飛沫感染」では、せき、くしゃみや会話、歌を歌うなどの行為からウイルスや菌を含んだ飛沫を吸い込むことで感染します。そのため、ウイルスや菌を吸い込まないようにすることが対策となります。代表的な対策としてはうがいやマスクの着用が挙げられます。
「接触感染」では、カラダの表面にウイルスや菌が付着した状態では感染したとはなりません。それらが付着した手で眼や鼻、口を触ったり、遊具を直接なめたりすることによって体内に侵入すると感染となります。代表的な対策としては手洗いが挙げられます。
そのため、手洗いうがいを正しく行うことが感染症予防に求められています。そこで、集団生活の中で身につけてほしい手洗いうがいのタイミングの例、正しい方法をご紹介します。
■手洗いを行うタイミングの例
- 登園時・退園時(登園、退園を1行にまとめてください)
- 遊びのあと(外遊び、散歩、製作活動など)
- トイレのあと
- 食事の前
- 咳エチケットのあと
正しい方法
■うがいを行うタイミングの例
- 登園時
- 遊び(散歩)のあと
- 他の子どもや職員に風邪などの症状があるとき
※風邪やインフルエンザの流行時期にはなるべく頻度を増やすようにしましょう。
〇正しい方法
- コップに水かぬるま湯を準備します
- ブクブクと頬の筋肉をつかって口をすすぎます。口の中のウイルスや菌を排出
- 上を向いてゴロゴロと喉のうがいをします。喉の奥のウイルスや菌を排出
(引用元:茨城県保健予防課健康危機管理対策室「保育施設における 感染症対応マニュアル (第2版)」)
(引用元:HoiClue10th「保健コラム】意外に知らない…!?正しいうがいの仕方」)
(引用元:厚生労働省「保育所等における新型コロナウイルスへの対応について (令和2年3月 19 日現在))
また、頻繁にうがいを行うことが難しい場合には、口の中が乾燥しないようにこまめな水分補給を行うことがオススメです。
休日に自宅で過ごすときも、幼稚園や保育園で行っているタイミングと同じときに手洗いうがいを心がけることで習慣化していくでしょう。ぜひ子どもと一緒に行うようにしてください。
せき・くしゃみエチケットの習慣化
飛沫感染を防ぐために、せき・くしゃみが突発的に出たときにとっさに以下のエチケットができるようにしましょう。優先順にが高い順番に紹介します。
①マスクを着用する
子どもがマスクを着用したときに隙間ができないようにサイズの合ったものを選びましょう。また、せきやくしゃみをする際は人がいない方を向くように子どもに伝えてださい。
②とっさのときは袖で口や鼻を覆う
ふだんからハンカチやティッシュを持ち歩く習慣をつけましょう。家を出る前に確認をするクセをつけることで、マスクを忘れたり、マスクがなかったりするときにも二重の対策になります。
③上着や長袖の内側で覆いましょう。
自宅にいて、せき・くしゃみをするときに上着や長袖の内側で覆うクセをつけておきましょう。外出中に、万が一マスク・ハンカチ・ティッシュが何もないときのエチケットとなります。
素手だけでなく、ティッシュやハンカチを利用した場合にもすぐに手洗いをすることで、感染防止につながります。
(引用元:厚生労働省「保育所等における新型コロナウイルスへの対応について (令和2年3月 19 日現在))
ここまで、日常の中でできる感染症対策についてご紹介しました。マスクについても触れましたが、実は、子どもの感染症対策ではマスクの着用は気をつけなければならないポイントとなります。
マスクは何歳からつけるべき?
一時期、コロナ禍における子どものマスク着用については話題になりました。
日本小児科学会は子どものマスク着用について言及しています。
※2020年6月11日現在の提言です。
乳幼児のマスク着用には危険があります。特に2歳未満の子どもでは、気をつけましょう。
(引用元:日本小児学会「乳幼児のマスク着用の考え方」)
また、2020年8月にはWHOは5歳以下の子どもは必ずしもマスク着用にこだわらなくてもよいとの見解を発表しています。
(引用元:日本WHO協会「こどものマスク着用について」)
なぜ子どもはマスクを着用するのに注意が必要なのでしょうか。以下に理由をまとめました。
- 呼吸が苦しくなり、窒息の危険がある。
- 嘔吐した場合にも、窒息する可能性がある。
- 熱がこもり、熱中症のリスクが高まる。
- 顔色、呼吸の状態など体調異変の発見が遅れる。
子どもにとって、正しくマスクを着用するのは難しいことです。そして、マスクをすることが危険な場合もあるために、マスク着用には保護者や周りの大人が注意をすることが求められています。
(引用元:日本小児学会「乳幼児のマスク着用の考え方」)
マスクの着用をする際には、より注意して子どもの様子を確認するようにしましょう。
子どもがマスクを嫌がる時はどうする?
マスクが感染症対策として必要でも、嫌がる子どもは多いのではないでしょうか。
遊びたいざかりの子どもたちにとって、マスクは邪魔に感じることもあるかもしれません。「つけなさい!」と怒ることは大人にとっても子どもにとってもストレスになってしまいます。
そんな時は、ご紹介するような方法で、マスクを着用してもらえるように工夫してみることをおすすめします。
なぜ嫌なのか、きちんと話を聞いてみる
子どもがマスクを嫌がる理由によっては、マスクの変更をした方が良い場合もあります。
例えば、「大きさが合っていない」「息苦しい」「紐が耳にあたって痛い」など、カラダに合っていない場合には、これまでにご紹介した内容をから子どもが快適に使えるマスクを選んであげてください。ある程度使用してみないと分からない部分もありますので、根気よく話を聞いてあげましょう。
年齢に合わせてお話をする
単純にマスクが邪魔で嫌だ、なんとなくつけたくないといった場合には、子どもの年齢に合わせて対応を変えましょう。
以下は年齢ごとにできる工夫の一例です。子ども自身が前向きにマスクを着用することが1番ですから、子どもの性格や好みなどに合わせて話をしてあげてください。
3歳頃:「つけることがかっこいいまたはかわいい」と思ってもらう、マスクに好きなキャラクターのイラストを描く
5歳頃:「つけることが安全につながる」マスクをつける意味を理解してもらえるようにコミュニケーションをとる、一緒にマスクをつくる
(引用元:子どもチャレンジ「マスクは本当に必要?お子さんとマスクの関わり方」)
しかし、子どもはどんなに対策をしても予期できない行動をとることがありますよね。マスクを着用して外出したとしても、遊びに夢中になったり、息苦しさを感じたりしてマスクを外してしまったり落としてしまったりすることがあるかもしれません。それではウイルスや菌を直接吸い込んでしまう可能性があります。
より安心して子どもと外出をしたい、または幼稚園や保育園に送り出したいときには、マスクの着用と併用して空間除菌の商品を携帯することがオススメです。ウイルスや菌の吸入リスクを低下させる可能性があります。詳しくは後述しますのでご覧ください。
※あくまでマスクと併用することが必要です。空間除菌商品を携帯することが、マスクの代わりになるというわけではありません。
日常生活にプラスで役立つ予防グッズ
エア・アンチウイルスとは
エア・アンチウイルスとは、除菌ブランド「ナノクロシステム」が販売している携帯型の空間除菌商品です。
最もオススメできるポイントは、日本全国の700以上の医療施設、500以上の調剤薬局で採用されていることです。また、医療機関だけでなくさまざまな企業や海外での販売実績ももっています。
その効果は二酸化塩素を除菌成分として使用することで実現しています。二酸化塩素や空間除菌のことをあまり知らないという方は以下のリンクからご覧ください。
→「除菌成分の二酸化塩素の効果は?メリットやデメリットなどまとめました」
子どもの使用を考慮したポイント
子どもが使用する上で、気になるポイントは安全性ではないでしょうか。「ナノクロシステム」は子どもも安心して使えるように2つの安全性を示しています。
1つ目は、成分の安全性です。
エア・アンチウイルスの二酸化塩素濃度は、室内濃度指針値(社団法人日本二酸化塩素工業会自主基準値) 0.01ppm前後です。これはWHO(世界保健機関)の安全確認報告による0.1ppmよりもさらに10倍の安全幅となっており、一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響を受けないであろうと判断される値です。
2つ目は、商品のつくりです。
除菌剤を包む布には高品質不織布を採用しています。不織布には水に強い特徴があるため、雨が降ったり、子どもが舐めたりしても濡れることで破れて中身が出てしまう可能性が減ります。
また、首から下げるタイプの危険性である首を絞めてしまう可能性を考慮し、ネックストラップに安全パーツがついています。一定以上の強さで引っ張ることで外れる仕様になっているので、万が一の事態にも安心できるつくりになっています。
使用するうえでの注意事項は?
最後に使用上の注意点をご紹介します。正しく使用することで本来の除菌効果が発揮されますので、ご覧ください。
エア・アンチウイルスをポケットの中に入れたり、バッグの中に入れたりすると、二酸化塩素分子が空気中に放出されない可能性があります。何かにしまったりせずに首から下げて使用してください。
屋外や風通しの良い屋内では、放出された二酸化塩素分子が飛散してしまう可能性があり、使用場所には不向きです。
また、エア・アンチウイルス製品の使用の際でも、「手洗い」「手指消毒」「マスク着用」といった基本的な感染対策も行うようにしましょう。
ここまでエア・アンチウイルスのご紹介をしてきました。より詳しく知りたい方は下記のリンクからご覧ください。
→「エア・アンチウイルス」を販売しているナノクロシステムのブランドサイトはこちら
まとめ
幼稚園や保育園に通う期間は、長くて5年ほどです。この期間、子どもたちは第一次成長期を迎え、すくすくと成長していきます。感染症対策を行うことで、より元気に成長できるのではないでしょうか。ぜひ、今日から子どもと一緒に実践しましょう。